
感田神社
貝塚の町を歩くと、厳かな佇まいが目に入る。感田神社は、地元の人々から長く信仰を集めてきた由緒正しい神社。境内の環濠跡は、江戸時代の石垣と明治時代の石垣が融合した独特の景観が広がり、時を超えて受け継がれてきた歴史の重みを感じる。
祭神は天照大神、素盞鳴尊、そして菅原道真。貝塚寺内の産土神として、地域の守り神の役割を果たしてきた。その本殿は慶安元年(1648年)に建立されたもの。文化10年(1813年)落雷で焼失したが、翌年には再建されたという逞しい歴史を持つ。
様々な神がまつられ、時代の記憶が息づく場所。

焼けても、時を超えて守られた祈りの場所。
昭和20年(1945年)7月の貝塚空襲では、本殿をはじめ神饌所(しんせんじょ)や神楽殿(かぐらでん)、潜戸神社(くけとじんじゃ)が全焼し、神馬舎も一部被災した。それでもなお再建され、今日までその姿を守り続けている。神馬舎に祀られる神馬は宝暦8年(1758年)に岸上武左衛門によって製作され、文化7年(1810年)に彩色が施されたことが奉献木札から判明しており、貴重な文化財として今も大切にされている。
ここは、ただの参拝場所ではない。歴史と人々の祈りが重なり合い、時代を越えて息づく信仰の証がある。
感田神社には、貝塚の歴史と人々の想いが、今も静かに息づいている。


HP :https://www.kandajinja.com/



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